福島県鏡石町の水田地帯に小栗山観音堂の十一面観世音という三十三観音大三十番礼所があり、そのすぐ隣には天然記念物の欅(けやき)があります。どちらも重要な歴史的観光地であるのですが、人気が無い超穴場観光スポットとなっています。勇気をもって突撃レビューします!
- 2019年10月訪問
1、天然記念物!小栗山観音堂の欅!
小栗山観音堂の敷地へ入るとまず目に入ってくるものがあります。
撮影機器 KYV42 2019年10月
それは大きな木です!
境内に居れば強制的に視界に入ってくるこの木、実は天然記念物なのです!
以前よりこの土地になにかあるのは知っていたのですが、こんな所に天然記念物があるとは初めて知りましたので、結構興奮しました。
案内板がありましたのでそれを読んでみると
文化財指定番号 第242号
昭和60年3月28日に指定され、当時の推定樹齢は500年、幹囲5.2m、根本周囲7.6m、高さ35.5mとかなり大きく、近隣には同様の巨木が一切存在しない。
となっていました。欅の真下に案内板が無く、入り口付近の少し離れている場所にあるので、最初は本当にこの欅の内容なのか考えましたが、巨木はこの欅のみなので間違いないと思います。どうせなら真下に置いてくれればよいのにと思ったのは内緒です。
撮影機器 KYV42 2019年10月
丁度半分の高さから枝分かれして更に上へと登っています。周りの木々に邪魔されて先端の方が見辛いのですが、この高さでは仕方ないですね(-_-)/
撮影機器 KYV42 2019年10月
少し広場の方へ場所を離れ、遠くから見ると何とか全景を見る事が出来ました!
天然記念物という事もあり、とても立派で綺麗な欅ではありますが、私の感想としては、結構なお年で、生命力は少し落ちてきているような印象を受けました。
根本付近には他の木々のつた等が絡まり、先端の方の枝は少し色あせて枯れかかっているような気がした為です。今回は10月頃の訪問だったのでさびしく見えたのかもしれませんが、かなりの老木という事に変わりはないと思います。
是非、まだまだ元気でいて欲しい物です。
2、小栗山高福寺、十一面観世音菩薩!
欅の木の案内板の隣に、石碑と奥へ続く階段があります。
撮影機器 KYV42 2019年10月
石碑によると、ここは「仏道、三十三観音巡りの第30番礼所」となっているようです。
ここでいう三十三観音巡りは、この場所だけでは出来ず、他の地域もある観音様を巡るタイプなので、ここには「十一面観世音菩薩」という観音様があるようです。
これは気になる~(^_^)/
15段程の階段を登れはすぐ着いちゃう程の距離感なので迷わず階段を登ります!
撮影機器 KYV42 2019年10月
階段を登るとそこはなんとも荒れ果てた観音堂が右手に見えます。
かなり大きな岩がゴロゴロしていて、かなり煩雑な状態となっていました。
撮影機器 KYV42 2019年10月
と思いながらふと右に視線を向けると・・・
転がっている岩の上に、と言うよりも、岩を覆うようにお堂が建てられているではありませんか!!
どうやらこの岩の裏側に十一面観世音菩薩があるのでしょうか?
撮影機器 KYV42 2019年10月
更に進み、観音堂の正面へ回ってみました!
撮影機器 KYV42 2019年10月
なんという事でしょう!?
正面も10mくらいありそうな巨大な岩が複数立っており、正面入り口を圧迫していました。
この近辺の岩を見てみても、十一面観音様が掘ってあるような跡は見受けられないことを見ると、やはりこのお堂の奥、裏手の岩を覆っている部分にあるのでしょうか?
お堂の入り口は空いているので少し覗いてみる事に・・・
すると・・・
中は結構荒れており、入り口付近から中を見てみましたが、奥を確認する事が困難でした。
お堂の奥を探索するのは気が引けたのと、お堂の中が大地震の後のような状態になっていたので断念しました。内部の為、写真も撮影しませんでした。
結構歴史のある場所なのにこれは如何な物か・・・
少し整備して欲しいと思いました。
鏡石町公式HPによると、観音堂内に、木製の坐像があるそうです。 |
撮影機器 KYV42 2019年10月
さて、観音様を直接拝む事は出来なかったので、お参りだけして更に奥へ進むことに。
すると今度は小さなお堂?がありました。
これはなんなのかと思い覗いてみると・・・
撮影機器 KYV42 2019年10月
なんか口を開いたままの馬のような物が中に祀られているようです。
正直少しだけ不気味です。
そして説明文も何も無いので、なんともしっくりこない感じして落ち着きませんでした。
3、所在地と駐車場及びトイレ
●所在地
鏡石町の西側に位置しており、東北自動車道、鏡石スマートI.C.より車で10分程度の場所に位置しています。
農道の脇にの山の入り口にひっそりとあり、普通であればあまり気付かないような佇まいなので認知度はかなり低いか、気付いても改めて訪れる人は少ないような場所です。
撮影日 2019年10月
遠くからだと良く確認することが出来ません。
撮影日 2019年10月
近くまで寄ると、ブロック塀で少し高くなっており何かがあるような感じはします。
●駐車場
撮影日 2019年10月
駐車場は、観音堂の下に広場があり車であれば数台程度駐車出来ます。
ツーリングのバイクであれば10台程度は駐車出来る広場があります。
しかし、登り口の坂が少し急で、あまり出入りが無いので整備がされておらず、比較的車高の高めの車で無ければ無理に侵入しない方が良いと思いました。
●トイレ
トイレはありません。事前に準備する方が良いと思います。
緊急時であれば、車で3分程のふれあいの森に公衆トイレがあります。
4、まとめと感想
オススメ度 | ★★ | 1人では行きたくない |
穴場度 | ★★★★★ | かなりの穴場です |
整備度 | ★ | 放置? |
三十三観音巡りの第30番礼所であり、観音堂には木製の坐像があるようなのですが、堂内がかなり散らかっており拝む事が出来ませんでした。地震等により色々な物が倒れ掛かっているような状態なので中を探す事も出来ませんでした。
入り口には天然記念物の欅がある等見どころもあり、穴場の観光スポットとしては有りなのですが、奥の小さなお堂には、馬の置物が収められており少々不気味である事から、一人で来るのはあまりオススメ出来ません。
しかし、観音堂が巨大な岩と共存するように建てられている珍しい場所でもあるので、一見の価値はあると思います!