福島県白河に、昭和初期の電気発電を担った発電所の跡地がありました。昭和を支えた歴史的に大事な電力会社の跡地が酷い扱いを受けて穴場スポットと化していました。でも大切な歴史。
- 2019年11月訪問
1、隈戸川電気株式会社とは?
隈戸川電気株式会社は、大正七年(1918年)に、信夫村(現在の増見)の渡辺市右衛門が、自家用電灯の為地元の有志と共に福島県に発電所設置を申請したのが始まりです。
その後有志が集まり発起人会を設立し、資本金10万円の「隈戸川電気株式会社」が誕生しました。
大正、昭和の1円価値は大雑把に5000円程度の価値という情報もあるので、そう考えると・・・
資本金は・・・5億!!!!!マジで!?
実はものすごい会社だった(^_^)/
因みに、地元約40kmに渡り電気を送り、電灯は1200基程あったといいます。
今では凄いとは思いませんが、当時では重要な明かりとなったに違いありません。
今現在、電力会社といえば東京電力や、東北電力など、ある程度地域毎に電力会社はあれで、とても大きな規模の会社が殆どです。
その後、白河電灯株式会社を合併し、約10年という短い歴史に幕を閉じました。
戦前は各地域に小さな電力会社が各地に多数あり、白河電灯株式会社もその中のひとつでありました。
2、現在の跡地は扱いが酷かった!
そんな、当時の生活を支えた電気を送り続けた隈戸川電気株式会社ですが、今現在は白河市の観光課によって観光地化されています。
そう、観光地化されているのです!
しかし・・・
撮影機器 SHV40 2019年11月
あれ?今何かあったかな??
撮影機器 SHV40 2019年11月
ん?何か看板がある!!
この敷地に咲いている花の名前の紹介でも書いてあるのあるのかな?ってな感じでした。
撮影機器 SHV40 2019年11月
でも、この看板には細かい説明が書いてあり、ここが大正の電気を支えた会社の跡地であることを知らせてくれます。
集合写真も載せてあるので、当時の雰囲気が伝わってきました。
そして、今現在この近辺は太陽光発電所となって今現在も重要な場所となっていますが、隈戸川電気株式会社とは無関係であると思います。
でも、観光地化してあるにも関わらず、すぐ傍には工事用の資材置き場となっており、酷い扱いを受けていました。
3、所在地と駐車場及びトイレ
東北自動車道、矢吹I.C.より西に車で約25分、白河中央I.C.より車で北に約25分程の距離に位置しています。
国道294号線、大信村より、県道58号線を西へ向かいます。
駐車場はありませんが、向かい側の太陽光発電所の入り口付近に一台程度なら迷惑にならずに駐車可能です。
また、何かの施設の入り口付近なので、迷惑にならないように駐車お願いいたします。
●トイレについて
Q,トイレはありますか?
A,そんなものありません!!
Q,近くのお手洗いまでどの位かかりますが?
A,コンビニまで10分程度、聖ヶ岩ビジターセンターまででも10分程かかります。
よって、早めの対策をオススメします!
4、まとめと感想
オススメ度 | ★ | まるで空気 |
穴場度 | ★★★★★ | 人など居ない |
発見難易度 | ★★★★★ | 普通は気付かない |
この看板が立てられたのは比較的最近のようで、まだあまり知られていませんが、白河市の電気の歴史を知る事が出来る新たな観光地だと思います。
しかし、跡地とはいえ、まったく観光地の雰囲気などなく、工事用の資材まで置かれている始末。
他に案内もないので、存在に気付かず通り過ぎる人が殆どです。
歴史を知れる、穴場という点が長所で、短所は分かり辛い、扱いが酷い。
折角観光地化としたのならもう少し手前に看板を作ったり、せめて跡地の周りだけでもさえ整備して欲しかったと残念な穴場観光スポットでした。
もったいない・・・