福島県の会津地方、坂下町に国指定の史跡があります。町も史跡公園整備を目指して頑張っている様ですが現状は穴場スポットだったので私の出番です!
- 2019年8月訪問
1、東北第2の規模
昭和51年5月6日に二つまとめて国の指定史跡となったのですが、指定面積が31,110.29㎡と広く東京ドームの約3分の2の広さに匹敵します。
ですが…地図を見てみると・・・
撮影日 2019年8月 ※案内板より
どうやら、古墳を囲む区画ごと指定されたようです。
つまり、水田やこの近辺の私有地も国の史跡指定となっているようでした。
土地の持ち主「自分の土地が国指定史跡になった!?」驚きですよね(^_^)/
2、亀ヶ森古墳と青津観音堂
●亀ヶ森古墳
では早速亀ヶ森古墳へと登ってみたいと思います!
入り口の案内板によると…
亀ヶ森古墳は、墳丘の全長が127mあり、東北で第二の規模を誇る前方後円墳です!出土した埴輪から4世紀後半頃に築造されたとみられ、後円部は三段築成で葺石がみられます。 ※入口案内板より引用 |
撮影機器 SHV40 2019年8月
水田の横の細い道を進みと先には階段があります。
神社に向かう山道のような階段ですが、三段築成とあるのですでにここから古墳の一部ですね!
でも普通に古墳に登って良いのでしょうか?階段が整備されているので気にする必要はないと思いますが、神社へ参拝の気持ちでいざ!
30段程度の階段を登ると300坪程の円形の広場にでました。
木々が生い茂り、日差しははりりませんが、不気味な感じはあまりせず、少し神聖な感じがしました。
撮影機器 SHV40 2019年8月
広場の左には、神社と思われる社がありましたが、こちらは何の神様なのかは分かりませんでした。でも最初の予想通り神社の参拝するようになってしまいました。
撮影機器 SHV40 2019年8月
そして、広場中央には高さ3m程の丘があり、先には祠が見え階段が整備されていました。
15段ほどの階段を登るとそこには・・・
撮影機器 SHV40 2019年8月
広場からもみる事の出来た祠が!…当然ですがね(^_^)/
そして後ろには更に祠が並んでいました!
地図や案内板等からここが古墳の後円墳にあたる部分なのですが、祠が沢山あるので夜や天気の悪い日は少し気分が良い物ではないかも知れないと感じました。
円墳の部分は実際に立ってみる事が出来たので次は前方の四角形部分が気になります(^_^)/
円墳の広場は比較的高かったので、高台から見下ろす為神社と思われる建物の後ろへ周り眺めてみる事にしました!
…が、そこは完全に墓地と化していました。
前方後円墳と確認されたのが1957年で、史跡指定が1976年なので、恐らく墓地は以前から存在し、後から古墳が発見されたのでそのまま残っているのだとは思います。
ズカズカと入る訳にも行かないので行くのを断念しました。
しかし、四角形部分の先には観音様の様な仏像が見えたので何かあるかもしれませんので、気にならない方は奥まで行ってみて下さいね!
●青津観音堂
実はこの亀ヶ森古墳の円墳側の右側の広場には、青津観音堂という「会津三十三観音巡り、第三十二番礼所」があり、日本遺産指定となっていました!すごい!
撮影機器 SHV40 2019年8月
もともとは隣の集落にあったが、1611年の会津大震災の大水でお堂が壊れ、観音像は青津集落の浄泉寺に安置されていたが、1646年に、古墳の広場にお堂が建てられ、観音像も移ったとされている。※青津観音堂案内板より |
移設されたお堂だったんですね!
そして移設した先が実は古墳だったと!(^^)!
でも古墳だ文化財だ!守ろう!という動きは当時には無かったでしょうし、仕方の無い事ではありますが、一つのスポットで同時に貴重な物を二つも見れるのでお得感満載でした!
このお堂は、一見小さなお堂だったので最初は何かと思いましたが、かなり貴重なお堂だったと分かり、もう少しじっくりと観賞してくれば良かったなぁ~と後悔しています。
この中に観音像が安置されているのですね!実物を見てみたいです。
3、鎮守森古墳
さて、お次は鎮守森古墳へ潜入です!
こちらは、先ほどの亀ヶ森古墳、青津観音堂から歩いて5分~10分程度の位置にあり、既にその存在は目で確認できるので、そのまま歩いていくことにしました。
正面の入り口から入る為、一旦回り込み、民家と工場の脇を抜けて古墳入口へと向かいます。
撮影機器 SHV40 2019年8月
古墳はすぐ確認できますが、入り口は少しだけ分かりづらいと思いました。
でも、こちらもやっぱり神社なのですね~
八幡神社となっているので、やはり古墳の上に神社が建てられているのでしょうね(^_^)/
撮影機器 SHV40 2019年8月
入り口付近にブランコを発見!古墳の敷地内に公園がありました!
指定史跡が遊び場となっています・・・平和ですね~
鎮守森古墳は墳丘の全長約55mの前方後方墳であり、墳丘とほぼ相似形の周堀が確認されました。出土した二重口縁壺から、4世紀中ごろの築造と考えられています。※亀ヶ森古墳入口案内板より |
ちょっとした小高い丘が方墳の部分で、亀ヶ森古墳より規模は小さいですが、こちらの方が古いという事になりますね。
小さい分階段を登るのも楽です^^
撮影機器 SHV40 2019年8月
方墳部分の上に登ると、神社の小さい祠が一つあるのみで、広場も狭いのでその場で古墳の外周を見る事が出来ました。
撮影機器 SHV40 2019年8月
方墳部分の頂上から堀の部分を見下ろしてみると、結構傾斜が激しく、脚を踏み外したら危ないかもしれないです。少しだけ恐いと思いましたが、足場が悪い訳では無いので、普通にしていれば大丈夫です。
前方部分を眺めてもみましたが、少しだけ土が隆起し、気が生えているだけであまり古墳らしさは感じませんでした。そして、道が無いので行くことが出来ないのが残念です(-_-)/~~~ピシー!ピシー!
これが古墳なんだなぁ~と少し観賞しておわりとなってしまいました。
撮影機器 SHV40 2019年8月
帰り道、歩きながら鎮守森古墳を振り返って観てみました。
木々で見辛いですが、ここから見た方が土の盛り上がったラインが古墳らしさを出していて、観光に来た感があり嬉しかったです。
どちらの古墳も一旦遠くから眺めてみると形が分かり楽しめると思いましたので、一度離れた場所から見てみる事をオススメしますね!
4、所在地と駐車場&トイレ
ではこの古墳、かなりの穴場観光スポットなのですが、前述のとおり、のどかな水田と民家のすぐ近くに位置しているので、幹線道路を走行しているだけでは見つける事が出来ません。
磐越自動車道、新鶴スマートI.C.より車で北に10分~15分の距離にあります。
撮影日 2019年8月
民家の横を通るので、道は少し狭いので注意が必要です。
駐車場はないのですが、1台程駐車可能な個所がありました。
撮影日 2019年8月
入り口付近の横に一台分のスペースがありました。
他には墓地の方にも駐車できそうでしたが、こちらがオススメです。
そして、これはおまけなのですが、上記駐車スペースの目の前に、湧水がありました。
撮影日 2019年8月
道具も置いてある事から、水汲みが出来るようで、とても冷たい水が流れておりました。しかし、湧水に対する説明は見つからなかったので、自己責任にてお願いします。
●トイレについて
そして、観光地で重要なのがやはりトイレです。案内によると、近くの集会場のトイレが使用できるとの案内がありましたが、正直な所分かり辛く、緊急事態時以外は利用しないと思いました。
自動販売機なのは近くの工場付近にありますが、トイレは事前に済ませた方が良いかと思います。
5、まとめと感想
オススメ度 | ★★★ | 複数楽しめる! |
穴場度 | ★★★★★ | 穴場です |
整備度 | ★★ | 基本は放置 |
東北第二の大きさを誇る古墳であるが、史跡制定直後の整備からあまり管理されている感が無く、ご自由にどうそ!といったスタンスの穴場観光スポットでありました。
しかし、日本遺産指定の青津観音堂がある事と、形の異なる二つの古墳が同時に見れるので大変貴重な観光スポットだと思います。
古墳も規模は比較的、大きく遠くから見ると古墳の形や起伏を楽しめます。近くだと田舎の近所の裏山だと思います・・・
出土品もあったのですが、当スポットにおいての案内が見当たらなかったのは少し残念ではありました。
駐車場等は基本的に整備されていませんが、訪れる人もあまりいないので、こっそりと、夜の時間帯を避けて、歴史を感じにいって見て下さいね!