谷地久保古墳と野地久保古墳を調査!【白河市の穴場観光スポット、史跡】

白河市の白河舟田、本沼遺跡群という国指定史跡の一部である谷地久保古墳と野地久保古墳という古墳があります。この二つの古墳はすぐ近くにあるので、是非同時に観光してください!

Contents
  • 2020年4月訪問 撮影機器SHV40 緊急事態宣言以前に訪問

1、谷地久保古墳


まずは北側にある谷地久保古墳(やちくぼこふん)から見学したいと思います。

撮影日 2020年4月

この谷地久保古墳は、山の斜面にある為歩いて向かうことになります。

車が通った後はありますが、普通の車ではこの道は通る事が出来ない(正確には通らないほうが良い)ので、歩いてこの道を登り向かうことになります。

撮影日 2020年4月

坂の下から登る事2分、なにやら案内板が見えてきました。

その右手に地面に埋まっている大きな岩が見えますがあれが古墳なのでしょうか?

撮影日 2020年4月

そしてようやく目の前に到着です。

周囲には地面に埋まっている岩以外ほかに変わったものが無いので、あれが古墳なのだと思います。

でもここから見ると、どこにでもある地面に埋まっている岩にしか見えないのです。本当に古墳なんてあるのかな?

撮影日 2020年4月

そんな心配も杞憂に終わりました。

近くに寄ってみると石室がはっきりと見ることが出来ました。

最初は排水溝のようにも見えましたが、岩の柱の上に載っているいる岩が中の何かをかぶせる様に置いた蓋のように見えたのでこれが古墳であると言う事を私に語り掛けてくれました。

撮影日 2020年4月

この古墳は、完全に野ざらしで特に管理もされていないので、誰でも目の前まで訪れ、中を覗くことが出来ます。ですので私も目の前で中を覗いてみました。

奥行きはあまりなく、比較的小さな石室のようです。

でも、実際は今立っているこの場所そのものが円墳であり、目の前にある石室跡以外にも、この石室を囲むようにいろいろな物が発掘されたようです。今見れるのはこの石室のみで、他は発掘調査後、元にもどされてしまったようなのが残念です・・・

谷地久保古墳

墳丘が2段式の円墳であり、一段目が直径17m、二段目は直径10mです。

埋葬施設は安山岩質溶結凝灰岩(白河市)で構築された横口式石槨で、近畿地方の終末期古墳と共通した特徴を持っています。

以上のことから建造時期は7世紀後半から8世紀初頭頃で、古代白河郡の郡司などと考えられています。

案内板には、発掘時の様子が写真で見ることが出来ますので、現物と比べながら見学すると楽しめると思いました。実際はそこそこ大きな円墳のようなので、周囲を歩く際は古墳の上を歩いている可能性が高いので心持をキチンともって観光するようにしましょう(*’▽’)

2、野地久保古墳


谷地久保古墳よりあるいても行ける距離にある野地久保古墳ですが、お互いに視認することが出来ません。ですので今回は車で移動しました。

撮影日 2020年4月

野地久保古墳入り口へは車で1分ほどで到着。

道案内の小さな看板はありますが、こちらは森の中へ案内されています。

どうやらこの急な坂を登った先に野地久保古墳があるようです。

撮影日 2020年4月

この坂は2分程で登ることが出来ますが、傾斜が結構きつく、足腰が弱い方は少し注意が必要です。でも、下は土なので足にダメージは少ないのがせめてもの救いです。

撮影日 2020年4月

坂を登りきると車道に出ます。とはいってもこの車道、どこから入ればよいのかも分かりませんし、かなり荒れているので車で来ることは無いと思いますが・・・

そしてその道路を挟んで目の前に案内板が見えます。

撮影日 2020年4月

そしてこの林の中が古墳のあった場所のようです。

正直どこにでもある林で、中は整備されていないので服装によっては入ることもやめた方が良い方もいるような状態でした。

発掘された後、元に戻されたのかもう何も確認することが出来ませんでした。というかなんでここに古墳があったのが発見出来たのか不思議なくらいです(‘◇’)ゞ見つけた人すごい!

↓案内板付近の動画です。

撮影日 2020年4月

↓古墳が発掘された場所の動画です。

撮影日 2020年4月

案内板に発掘時の写真が載っているのでそちらを見てみることに。

撮影日 2020年4月

動画で写した場所にはこのように木々の間を這う様に古墳が発掘されていました。

実際に見ることは出来ませんでしたがこうして比べてみるとなんか不思議な感じがします。

野地久保古墳は全国的にも例の少ない2段式の上円下方墳で、下方部が一片16m、上円部直径10m構造は横口式石槨であり、7世紀後半~8世紀初頭頃の建造と考えられています。被葬者は古代白河郡における盟主的な人物と思われます。この辺一帯が盟主層の墓域として位置づけられていた可能性があります。

上円下方墳??昔社会の教科書に載っていたかもわからない珍しい古墳であります。今はただの林となっておりますが実はかなり貴重な古墳であったのには驚きです。

でも、折角凄い古墳なのに何の痕跡も残っていないのは少し残念です(*_*)少しで良いから何は直接見学できる何かを残して欲しかったと思うのはわがままなのでしょうかね・・・

3、所在地と駐車場及びトイレ


●所在地

谷地久保古墳と野地久保古墳は近くにあり、入り口は同じで途中から分かれ道で二つの古墳に行きつくことが出来ます。

撮影日 2020年4月

ここが分かれ道です。看板は分かれ道の少し先にあり、字も大きくないので、谷地久保古墳側(右側)へ進んでしまった後に気づいてしまうといった事になりやすいので注意して下さい。

〇谷地久保古墳の所在地

谷地久保古墳の地図はこちら

撮影日 2020年4月

看板より50m程進むとこのようなプレハブが左側にあるので、その反対である右側の山の上に古墳はあります。ここから歩いて3分程の場所にあります。

〇野地久保古墳の所在地

野地久保古墳の地図はこちら

撮影日 2020年4月

分かれ道を左に行き、20m程進むとさらに案内板があるのでここから山を3分程登ると野地久保古墳は目の前です。

●駐車場

谷地久保古墳と野地久保古墳は徒歩でも行ける位の距離にあります。しかし、ゆっくり歩くと20分位は掛かってしまうので一番近い場所までは車で移動しても良いでしょう。

上記地図の赤が車で移動できる範囲です。黄色は歩いて行かないといけない場所になります。駐車場はありませんが、駐車可能場所は赤線と黄色線が交わったあたりになります。

いずれも整備された駐車場が無いので、たの観光者が通れるよう配慮して駐車してくださいね!

私が滞在した1時間の間に一台の観光者が訪れたので状況によっては迷惑になりかねないので。

撮影日 2020年4月

こちらは野地久保古墳の下にあるプレハブ付近の道ですが、幅が広いので縦列で数台は駐車できそうでした。舗装はされていませんが、ウッドチップが敷き詰められていたので多少濡れても水たまりは出来づらそうでした。

足にも優しいですね!

因みに、野地久保古墳側は頑張っても一台駐車が限界だと思います。

●トイレ

トイレは・・・

あるのはありますが・・・

ええ・・・

これならありました。

仮設用の物です。匂いは外に漏れていませんでしたが、ここに常設の物のようなので月日が経てば強烈な何かが私たちの鼻を痛めつけてくれると思います。

はい、事前に済ませてきましょう(*_*)

4、まとめと感想


オススメ度 ★★★ 意外と貴重
穴場度 ★★★★★ これは穴場
到達難易度 ★★★ 徒歩で坂登り必須

県道から農道へと移動し、舗装もされていない道を2分程走るので来る場合は車高の低い車や、エアロ装着の車などは少し注意して走行したほうがよさそうです。

バイクの場合も道が良いとは言えないので注意して下さい。

全体的に道は狭く、駐車場も整備されていないなど少し残念な部分も多いですが、古墳そのものはとても貴重なもので、散歩をしながら観光といった楽しみ方が出来ます。

谷地久保古墳は一部石室がそのまま残っているので見学出来ますし、野地久保古墳は古墳そのものは確認できませんが、写真を見ながらこの木と木の間にいろいろあったんだね~と楽しるので、穴場としてオススメできる観光スポットだと思いました。

でも、すべて歩いて見学すると30分は掛かるので余裕をもって見学しましょうね!

あと、周囲は花見山として現在整備が進んでいるので、春は花と古墳を同時に楽しめるとても良い観光スポットとなりそうです。

将来が楽しみです!