会津若松市河東に、骨格は鉄、走行部分は板という少し古びた橋があります。普段は通り過ぎてしまうこの橋、実は近代化産業遺産ととても貴重な遺産なんです!通り過ぎず観てみましょうよ!
※読者の方より貴重な意見がありましたのでコメント欄をご覧下さい。
- 2019年8月訪問
- 2021年7月訪問
- 2023年5月追記
1、切立橋の歴史
切立橋は明治23年(1890年)にドイツで製造され、九州鉄道(現在のJR九州)鹿児島県本州の矢部川(福岡県)に架けられていた鉄道橋であったが、現役引退後、大正10年に会津若松市へ架設されました。 目の前にある猪苗代第四発電所の建設資材運搬用として利用されるなど、水力電源開発の歴史を担う存在であったため、近代化産業遺産として貴重な橋であるそうです。 また、平成20年には「美しい会津若松景観賞を受賞」 同平成20年に「歴史的景観建造物」に指定されました。 全長48mのアーチ橋であります。 |
※切立橋案内板より要約
以下、令和5年追記
と現地の案内板にはありますが・・・
どうやら、読者の方からの情報によると・・・
猪苗代第四発電所建設中に架けられたようです。そして、発電所の建設が始まったのが大正13年12月である為、上記とは大きな差異が生じておりますね。実際架設中の写真も残っているようなので(日橋川全景が写っている写真も残っているようで、まだ橋写っていないようです)看板の情報と大分違っているようですね。
これでは、私のサイトの情報も間違った情報を記載していると言う事になってしまいます。
実際にその当時の写真を見つけられなかったので、私自身は読者様の情報を信じて記載しておりますが、同様に当サイトの情報が誤っている!と不快に思われた方がいらっしゃいましたら心よりお詫び申し上げます。
以上、追記分でした。
鉄道橋として活躍していた橋を何故遠く離れた福島の会津へ移設したのかが謎ではありますが、何気なく通り過ぎる人が殆どのこの橋は市に歴史的景観建造物に指定されるだけあって、美しいです。
鉄骨むき出しで錆止めと塗装してあるだけのなんの変哲もない鉄橋のようでもあり、どこか懐かしさを醸し出している橋だと思います。
因みにきりたてではなく、きったてばしと読みます。
2、車も渡れるけど・・・
どうやら歴史的建造物に指定はされていますが普通に渡れるようなので遠慮なく!渡せてもらいます。
撮影機器 SHV40 2019年8月
意外とスピードの乗る道路脇にあるので、みなさんただ通過するだけです。
私もいつも通過してましたし、とても古い橋の様にみえるのでわざわざ見に来る人は居ないのかもしれませんね。今はお盆の最中ですが、道行く人に何してるんだろう?みたいな感じで観られているような気がしました。
気のせいなんですけどね(^_^)/
撮影機器 SHV40 2019年8月
切立橋を斜めから撮影したのですが、木々の深い緑と下を流れる川、その中にシュッとした鉄橋が良いコントラストになり綺麗でした。水力発電所の傍であり、ちょっとした山の中なので秋は紅葉も綺麗なのでしょうか?何れ秋にもカメラ片手に訪れたいです。
撮影機器 SHV40 2019年8月
橋を渡る前に標識が!えっ!?6.0tまでの車両が渡れるの?まぁ古いとはいえ鉄骨だし大丈夫なんだろうな。
でも、この橋、板張りなんだな。そりゃそうか。歴史的価値を大事にするために当時の状態で保存しているのでしょうね!木で出来ている橋を渡る機会はあまりないので楽しみです(^_^)/
撮影機器 SHV40 2019年8月
縁もあり綺麗に作られてますね~
・・・あれ、なんか時々足元がグラグラするような気がします。
撮影機器 SHV40 2019年8月
と思い足元の板を良く見てみると・・・
板が反り返っていました(‘_’)だから時々足元がグラつくのか~。
かなり分厚い板を使っているので歩く分には安全性は問題無いでしょうが、車で走行する場合は、この反り返った板を踏むと車に傷がついてしまうかもしれないので車での走行はおすすめしません。
撮影機器 SHV40 2019年8月
こちらは橋の上からの眺めです。橋の高さもそれ程高く無く水も綺麗なので川底も覗く事が出来ました。絶景とはいきませんが、天気の良い日であればとても気持ち良いです。
ただ、写真から分かるのですが、橋の欄干がとても簡素な作りで小さなお子さんは欄干の間からすり抜けてしまう危険性があるので、観光の際はお気を付け下さいませ。
撮影機器 SHV40 2019年8月
48mの橋を渡って逆側からの眺めです。
しっかりしている様でとても質素な作りが時代を感じさせてくれます。三輪自動車のような車がこの橋の上を走っていればタイムスリップした気分になれたかもしれません。
撮影日 2019年8月
そして後ろを見ると、熊出没注意の看板が!危険なのであまり奥へは行かない様にして下さいね!念のため友人と話しながら渡ったり、ラジオ等を流しながら渡るのが良いかもしれません。
3、所在地と駐車場及びトイレ
切立橋は日橋側に架かっていて、猪苗代第四発電所の目の前に位置しています。磐越自動車道、河東I.C.より車で約10分程度の距離です。
河東I.C.を降り、北へ進み県道7号線(猪苗代塩川線)の交差点を左へ、その後道なりに進むと到達出来ます。
駐車場はなく、道端の広場へ2台程度駐車することが出来ました。発電所側ですね!
喜多方市と磐梯町の丁度境界線あたりです。
また、当然ではありますがトイレはありませんので注意して下さい!
4、まとめと感想
オススメ度 | ★★ | 綺麗な橋 |
穴場度 | ★★★★ | 道路脇でも穴場 |
整備度 | ★★ | 蜘蛛の巣多数 |
歴史的価値のあるかなり老齢で、一応現在も車が通れる現役のアーチ橋です。
車どおりはそこそこある道路脇にありながら、訪れる人は少ない穴場観光スポットです。
いまだに骨組みはしっかりしていて、まだまだ現役でいてくれると思う反面、板張りの板が反り返っていたり、橋の欄干が蜘蛛の巣だらけであったり等、気になる点も多数あったので、観光地としての整備はされていない様で少し残念でした。
ですが、綺麗な川と茶色の橋の鉄骨、緑色の景色は映えるのでゆっくり観光してみて良かったと思いました。
また、周りは山なので、秋は紅葉にも期待出来そうです。また、ゆっくりと訪れたいと思いました。
是非通過だけでは無く、一度車を止め、観光してみては如何でしょうか?